Fred Hersch / Solo

2015/10/11



Fred Herschがピアノソロの新作を届けてくれました。
昨年(2014年)はピアノトリオのフォーマットでアルバムをリリースしてくれていましたが、ソロとしては「Alone at The Vanguard」(2011)以来のはずです。

楽曲は、A.C.Jobim(#1)、T.Monk(#2,6)、J.Mitchell(#7)、オリジナル(#3,4)など彼のアルバム既出のもので構成されているし、演奏スタイルとしてはバラードとモンク調の混合がベースで、これまでの延長線といえば延長線です。

PastoraleやThe Song is You、Both Side Nowなどのバラードは、これぞHerschという優しさと美しさをもったもので期待通りでしたが、Olha Maria / O Grande AmorやWhirl、In Walked Budなどの音数の多い楽曲では(「復活」以降ちょっと感じなかった)躍動感や力強さが漲った演奏を展開していて、2000年代以降の彼の作品ではベストとも思える演奏です。

特に1曲目のOlha Maria / O Grande Amor が素晴らしくて、ラテンの楽曲をここまでクラシカルな響きをたたえて美しく強く、想像力かき立てられるアドリブに昇華されていることに感動しました。ほんと素晴らしい。


コロンビア大学で定期的に行われている医療のミーティングでの演奏(演奏自体は17分くらいから)



Personnel
Fred Hersch : piano


Tracks
1. Olha Maria / O Grande Amor
2. Caravan
3. Pastorale (for RobertSchumann)
4. Whirl (for Suzanne Farrell)
5. The Song is You
6. In Walked Bud
7. Both Sides Now

Rel:2015 Palmetto Records PM2180
Recorded Live on August 14th. 2014 at Windham Civic Center Concert Hall, Windham NY.

2 件のコメント

  1. とっつぁんさん,こんにちは。

    Fred Herschの新作が出るたびに期待して購入しますが,ほぼ間違いなく期待に応えてくれる彼の好調ぶりには嬉しくなります。本当にこの人が長期に渡って昏睡していた人なのかという気がしますが,最近の彼の創造力はもはや神がかりと言ってもいいかもしれません。来日した時に話をしても,非常に元気なようですので,これからも活躍を続けて欲しいですよね。

    ということで,いつものようにTB代わりにURLを貼り付けさせて頂きます。

    http://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2015/09/fred-hersch-880.html

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    1. 音楽狂さん、こんにちは。
      こちらの返信遅くなりすみません。
      難解だったRalph AlessiとのDuoを除くと、ほんと高打率で期待に応えてくれますね。特に今作とJulian LageとのDuoの弾けるようなアドリブがでてきてて益々好調という感じがしました。
      リンクどうもありがとうございました。

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