Charlie Haden & Pat Metheny / beyond the Missouri Sky (short stories)

2014/10/26



今年7月に天に召されたベースの巨匠、Charlie HadenがPat Methenyと1997年にリリースしたデュオ作品。タイトルの「beyond the Missouri Sky」(邦題:ミズーリの空高く)は、リリースした当時Haden60歳・Metheny43歳と世代的には違うものの、ふたりが将来を夢見て育った故郷の原風景をイメージしたものでしょう。(CHarlie Hadenの出生自体はWikiによると隣のアイオワ州)

前年にリリースしていたピアノのKenny Barronとの作品「Night and the City」は、ライブだったこともありジャズの粋な部分(いわゆるジャジーな、オシャレな感じ)が最高のバイブレーションで楽しませてくれているのに対して、この作品はもっと大陸的なスケールの世界を演奏からは感じられます。

Charlie Hadenのベースはアンプを通した太く低いいつも通り(?)の音で一貫していて、Pat Methenyがギターを変えたり弾き方で楽曲にアダプトしてくるという構図。#6や#8以降のようにシンセなどの音響を効果的にかぶせたりする楽曲もありますが、ほぼベースとギターというコード楽器から生み出されるメロディと音の隙間からなる世界を味わうものだと思います。

First Song



それにしても、それぞれのオリジナルの楽曲では家族や友といったパーソナルなテーマだったりするのに、聞いているときの手応えのスケールの大きさっていうのは、メロディや演奏・アレンジの懐のデカさが半端ないからなんでしょうね。

陽が差してくるような暖かみや故郷への懐かしさ、お世話になっている人への感謝の気持ちを呼び起こすような演奏やメロディを味わってると、なんともいえない安らぎが感じられてきて・・・最高のクローズドミュージックにもなるアルバムでもありますzzz...



エンディングの"Spiritual"・・この琴線に触れてくるアルペジオの響きと威厳のあるボーカルで聞いたことがあると思って調べてみると、Johnny Cashの作品でした。(同時期1996年「Unchained」というアルバムに収録)






Personnel
Charlie Haden : bass
Pat Metheny : acoustic guitar and all other instruments


Tracks
1.Waltz for Ruth
2.Our Spanish Love Song
3.Message to a Friend
4.Two for the Road
5.First Song (for Ruth)
6.The Moon is a Harsh Mistress
7.The Precious Jewel
8.He's Gone Away
9.The Moon Song
10.Tears of Rain
11.Cinema Paradiso (love theme)
12.Cinema Paradiso (main theme)
13.Spiritual

Recorded and mixed at Right Track Studio, N.Y.C, 1996
Rel:1997 Verve 537 130-2

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